うどんを考える 滋賀県【うどんの花里】

うどんを考える

歴史

うどんは小麦粉からできています。小麦の原産地はどこか、どのようにして広がったのでしょうか。小麦は食べ物として生活に必要で各地へ広がったのだと思います。

人類が火を手に入れることで食べ方が変わる

人類が最初に手にした火は落雷によって起きた発火から得たようです。暗闇を照らす火、暖かい火、身を守るために火を守ってきました。

1929年に、中国の周口店で50万年前の北京原人の遺跡から火を使った痕跡が発見されました。50万年前から人類は火を活用していました。

やがて、摩擦によって木から発火するのをみて、人類は火起こしの技術を知ったのです。食に関しても肉を焼いたりして、火を使うことで料理方法も変化しました。

小麦伝来

中央アジアのコーカサス地方からイラク付近が原産地と言われています。今から1万5千年前だから気が遠くなる話です。

やがて、5,6千年前になるとヨーロッパ、アフリカへと伝わっていきました。今まで煎ったり、焼いたり、お粥のようにして食べていたのが、ふっくらとしたパンとして食べるようになりました。気候が熱いところだったので天然酵母が空気中に飛んでいたのでしょう。偶然にも生地を置いていたところに酵母菌があったのでしょう。

中国へ小麦が伝わったのはの四千年前頃で、広く栽培されるようになったのは三千年前頃のようです。

そして日本に伝わったのは中国からで2000年前の遺跡から見つかったとされています。

小麦粉を使った中国料理から

小麦粉で生地を作るのに水を加えて作ることも、お湯で食わえたり、熱湯を加えて作ったりします。また発酵させることもあります。

麺づくりではチャンショウ麺のように手で一本一本のばしたり、あるいは包丁で切って麺にしたりします。

中国では焼いたり、茹でたり、蒸したりと、いろんな料理方法があります。小麦粉を使った料理は中国だけでなくスパゲッティー、パンなどもあります。小麦の性質を生かした料理が中国だけでなく、いろんなところで広がっています。日本も、その一つの国です。

 

小麦粉の性質

小麦粉はタンパク量が多いと強力粉へ、少ないと薄力粉に近づきます。強力粉のほうがグルテンが多く含まれ、薄力粉になると少なくなります。グルテンに水を加えて捏ねると粘りが出てきます。小麦粉独自の粘弾性を持つのはグルテンがあるからです。

この小麦粉の粉が細かいと胚乳の中心が多くなり、大きくなると表皮に近づきます。ミネラル分は表皮に近づくほど多く含まれ、胚乳に近づくほど少なくなります。ですから栄養面を考えると表皮に近づくほど多く含まれ、胚乳に近づくほど少なくなります。ミネラル分は燃やすと灰になるので、灰になる量が多いと灰分が高く、燃える量が少ないと低くなります。ですから、表皮に近ければ近いほど灰分は高くなります。

薄力粉 中力粉 強力粉

小麦粉はタンパク質の量によって薄力粉、中力粉と強力粉に分けられています。粘りは強力粉が強くパンや中華麺に向き、うどんは中力粉、お菓子、天ぷらなどは薄力粉が向いているとされます。

灰分の低い薄力粉は細かさを生かしてお菓子類に使われます。風味となれば灰分の高い方が表皮に近いので小麦の香りを感じます。

私は、薄力粉、中力粉、強力粉に、あまりこだわりませんでした。薄力粉を使ったり、強力粉を中力粉を混ぜたり、試行錯誤を重ねて何年もしている間に使う小麦粉が定着しました。今では小麦粉を煎ってから使ううどん作りになりました(笑)。

グルテン

グルテンは小麦粉に含まれ、小麦粉に水を加えて捏ねるとグリアジンとグルテ二ンが結合してできるものです。塩を加えると、より強さがまし砂糖を加えると弱くなります。水を加えて捏ねる粘りが増しますが入れすぎると粘りがなくなってきます。また水を少なめにすれば捏ねても粘りが出来ません。

うどんは塩水で加水し、このグルテンをいかに形成させて美味しいうどんを作るかです。生地は寝かせることで、また変化を生じさせます。グルテンは生地を踏んだり捏ねたりすることで強くなり、この生地を寝かせると強かった生地が弾力性が増したような感じを受けます。コシがある、粘りがある、弾力性があるとかもちもち感があるとか食感に現れてきます。

塩水

味噌煮込みうどんは塩水でなく水で作ります。塩水で生地を作ると鍋で茹でると塩辛くなるからです。塩は茹でているとお湯の中に塩が出ていくからです。塩が出ていき、お湯が入るのです。塩を入れると少しは早く茹であがります。それでも、ある程度塩を入れると塩味が残り、食べやすくなります。

夏場は熱いので塩を多く入れて腐敗を遅らせたり、ダレを防いだりします。生地に塩を入れるとグルテンが引き締まります。

熟成

熟成はうどん作りの寝かしにあたります。何故うどん作りは生地を寝かせるのか。蕎麦打ちは寝かしません。売ったうどんを早く作って食べたほうが香りもよいのが普通です。でも、うどんは寝かせます。

うどん生地を足で踏み、強靭なグルテンを形成させるのがうどん作りの一つです。グルテンを活用した料理です。寝かさないでうどんを作ろうと思うと、麺棒でのそうと思っても、なかなか伸びません。それはグルテンが形成されたからです。そこで、しばらく置いておくと強靭なグルテンが柔らかく弾力性を増すのです。寝かせることによって伸びたり縮んだり可逆性が生まれます。

うどんを作るには生地を足で踏み、強いグルテンを作りますが、縮む力が強いので寝かせることによって伸びようともします。その可逆性をうまく利用してうどんを作り、そこに旨さが増すのです。もちろん寝かす時間が長くなると、今度は伸びてしまうと縮む力が弱くなります。

日本各地のうどんから

全国のうどんをみると、稲庭うどん、氷見うどんなどの乾麺もあり、伊勢うどんのような柔らかなうどんもあります。JASではきしめん、ひもかわをうどんの一種とされています。味噌煮込みうどんは塩水でなく小麦粉と水で作られています。うどんの幅、乾麺、固さや柔らかさなど、ある程度うどんは柔軟性があるように思えます。私のうどんは小麦粉を煎ってからうどんにしています。コケもうどんとは思っていますが(笑)・・・。

製粉技術

製粉技術が向上し、石臼挽から水車、機械へと進み、小麦の中心部である胚乳のみを小麦粉にするようになりました。これによってうどんの色は白に近い色になり、のど越しもよくなりました。ただ、ミネラルは表皮の部分に多いので少なくなってしまいました。

石臼挽きの特徴はミネラル分が多いのと小麦の香りがすることです。機械製粉はきめ細かく呶々越しよく、甘みのあるようなうどんになります。どういううどんを作りたいかという打ち手と食してによって変わってきます。

 

うどんに使用する道具と技

麺棒

麺棒の長さと太さは生地の大きさによって違ってきます。生地が少しなのに麺棒が長いと扱いにくいと思います。そしてのし台の長さ以上は必要ないでしょう。生地はのし台の上で作業されます。

私は丸い棒をホームセンターで買って使っています(笑)。もちろん、麺棒という道具は市販されていて、その方がいいと思います。固い気の材質が適しているのでしょう。何年も使っていると節のところは減らず、節以外のところが減って凸凹になります。購入する場合は節を見ることだと思います。また表面に油を塗るといいかもわかりません。胡桃油もありますが私は荏胡麻油を塗っています。

麺棒でのす時の足や腕の使い方に注意が必要です。腰を痛めたり、手首を痛めたりします。早く伸ばそうとするとのし台と垂直に力を入れるので、その力が腕にかかり傷めたりします。毎日の作業なら姿勢も考えたほうがいいと思います。

包丁

包丁も生地の大きさで異なります。量が少ない生地なら重たい包丁は使いにくいです。しかし、500g以上の生地なら麺切り包丁が使いやすいでしょう。1kg以上になると包丁の高さが気になります。包丁の持つ手指と生地がくっつき生地が押されてしまうからです。

小間板を使う人と使わない人がいます。麺の幅が自分の思い通りに切れれば、どちらでも良いと思います。私は使う方です。

うどん工程

小麦粉からうどんが出来るまでの工程ですが、水を加えてグルテンを作り、そのグルテンを捏ねることで粘弾性が出てきます。そして、捏ねた後の生地を休ませるという工程も大事です。麺棒や包丁を使ってうどんを作り、茹でて味見をして、どうだったか。次はここを変えようという試行錯誤が大切で、加水率は常に考える材料だと思います。日々繰り返しても、うどん作りは変化します。